生き抜く力

(「理性」からつづく)

私たち人間は不完全な存在です。
不完全だから、完全な存在になるべくこの世に生を受けています。
しかしながらそんな私たちでも完全な部分、つまり良心は平等に持ち合わせています。

前述しましたが、良心とは自分であって自分ではない存在から流れてくる思念と言うことができます。
私たち一人一人に対して、完全なる存在(=神)が直接働きかけてくれているのです。

私たちの不完全さを克服するためには、自ら実践を通して学んでいくしかありません。

何かのスポーツを始めたとしても、いきなり世界のトッププレーヤーになることができませんね。
練習や実践を重ねて、勝ったり負けたり、怪我をしたりスランプに陥ったりする中で、自分の弱点や長所を見つけ出して、見つけた弱点は克服し長所はより伸ばすというようなことをコツコツとしていかないと、その競技でのエキスパートにはなれません。

私たちが不完全さを克服するにも、これと同じように、実生活で失敗しながら、そして壁にぶつかりながら自分自身の欠点や長所を見つめるということをコツコツ重ねるしかないのです。
いきなり完全な存在にはなれないのです。
不完全な私たちだから何かに失敗したり、壁にぶつかったり、迷いが生じるのです。
そして残念ながらこういった失敗、挫折、混迷、苦しみといった試練が人生には多いのも事実です。

知識を得ることも大切ですが、本を読んだからといって試練を乗り越えたことにはなりません。
また、シュミレーションのようなバーチャルな空間でいくら疑似体験したところで、これまた試練を乗り越えたことにはなりません。
厳しいことですが、現実と向き合うことだけが唯一の解決策なのです。

現実は複雑な要素が絡み合って刻一刻と変化しているのです。
その変化に振り回されることなく、柔軟に対応して軌道修正していける力が、現実を生き抜く力と言えるでしょう。
そして軌道修正するときのお手本になるもの、そうです、それが良心です。

良心の体現者となることが、魂の旅路の目的です。

(つづく…)